講話内容

萩尾 千里 大阪国際会議場 社長 講話
日  時 平成23年9月5日(火)14:00〜18:00
場  所 関西経済同友会 会議室(中之島センタービル28階)
講  師 萩尾 千里 大阪国際会議場 社長

講話内容
◆安全保障の要諦は、平常時に有事を想定すること
 私は、戦前、名古屋で米軍による空襲の経験をした。町は焼け野原となり、多くの方が亡くなった。戦争は残酷なものであり、起こしてはならない。しかし、戦争とは、相手があってのもの。こちらだけが、戦争を起こしてはならないと考えていても、必ずしも防げるものではない。戦争を起こさないためには、軍事的側面のみならず、経済的側面等も交えた多面的な観点で、国民一人一人が、常に真剣に考えておく必要性がある。安全保障の要諦は、平常時において、有事を想定すること。刻々と変化する国際環境の中で、情報を的確に掴み、どう対応していくかの戦略を考えるものである。
◆文明の液状化
 昨今、猛烈な勢いでグローバル化が進展している。米ソ冷戦構造が終焉し、また交通革命、情報通信革命がおこり、国の垣根が下がり、人・物・金の急速な液状化現象が起こっている。私は、以前からサミュエル・ハンティントン教授が指摘しているような、文明の液状化現象が起こると考えている。文明が混じり合い、摩擦が起き、衝突が起こる。このような状況の中、我々日本人は、普遍的なものに対応すると同時に、自分達の個性・アイデンティティーを大事にすることが必要。従って、これらを守るためにも、安全保障の議論は大切だと思う。
◆アメリカとは仲良く、中国とは喧嘩しながら仲良く
 私は、過去には、上海市からの留学生を受け入れ、また、現在は、中国の復旦大学の客員教授を務めるなど、中国と交流を続けている。信頼関係を構築しなければならないとの思いからである。中国という国は、恐れて接触しなければ何も分からないし、また、何の警戒感もなく入り込んでいくと、とんでもないことになる。中国とは、主張すべきことは主張し、良好な関係を構築していかなければならない。また、東アジア全体を考えれば、米国の存在は必要不可欠。米国とは仲良く、中国とは喧嘩しながら仲良くやっていくべきである。



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