講話内容

齊藤紀彦 副社長 講話
日  時 平成20年4月15日(火)14:00〜16:00
場  所 関西経済同友会 会議室(中之島センタービル28階)
講  師 齊藤 紀彦 関西電力 副社長
講演テーマ 「企業経営に求められるもの〜人材力とリーダーシップ」

講話内容
◆はじめに
 企業が経営を革新し、従来の市場・製品・技術を打ち破り、お客様からの信頼を維持・獲得するためには、イノベーションとCSRが重要である。そのいずれにも、トップの意志を社員一人ひとりが常に共有し、それを第一線現場で展開していくための人材力が必要。
◆電力会社におけるイノベーション
 電力会社では、主に技術の組合せや運用の面でイノベーションが生まれてきた。関西電力では、より効率良く電気を送るために、会社設立以来、段階的に送電電圧を上げることを実現してきた。また、送電線の系統構成の面でも、かつて大停電事故を契機に、事故の波及を防ぐ放射状運用が採用されたが、その後の技術レベルの進歩により、現在のループ運用という構成に改めた。従来からの金科玉条のルールを改めることもひとつのイノベーションである。
◆CSRについて思うこと
 少し前に、水力発電所のデータ改ざんが全国的に問題になったことがある。水力発電所では水量の変動により出力が波打ち、設備の範囲内ではあるが、役所の検査を受けた認可出力を超えてしまうことがあった。法令違反だと言われれば見事な法令違反で反省すべきこと。今は通常運転の設定レベルを抑えて運転している。その上で、水資源の有効利用は国家的な要請でもあるので、現在、幅を持たせた運用ができないものか、国土交通省と議論しているところ。
 コンプライアンスに関して気をつけるべきことがある。不祥事や事故が起きると、再発防止対策として新しいルールが山のようにできる。本店が全社一律で決めることが多いが、実際にデータを集め、保管し、判定するのは現場第一線の人。禅の教えに、規則をがんじがらめに徹底的にやると、第一線の人はそれを煩雑だと思って結局はそれに従わなくなることを戒めた言葉がある。管理する立場にある者は、かみしめるべき言葉だ。
イノベーション、CSRともに、既存の体制や権威を創造的に破壊し、過去の延長、居心地の良さから脱却することが必要だ。また、そういうことができる人材を育てていくことが重要。言うは易く行うは難しだが、マンネリ化を防止し、継続していくことがポイントだと思う。



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