人間力養成講座 第2回講義を開催しました

開催日:2007年5月31日
場所:リーガロイヤルNCB「月」の間(中之島センタービル3階)
テーマ:リーダーの心得七か条
講師:京阪電気鉄道 佐藤茂雄 代表取締役社長
講話内容
◆過去の経営からの決別
2001年の社長就任から、厳しい経営改革に乗り出した。今は2020年に収益を倍にすることを目標にしているが、コツコツとやっていく鉄道経営では達成できない。発想の転換が必要で、自分の足らざる所は主導的に他者と提携する戦略を打ち出した。
さて、現代の各種リーダーに共通していることは、変化の激しい環境の中に置かれていることだが、そんな時代のリーダーの心得について持論を述べたい。
◆リーダーの心得七か条
1.戦う人であって欲しい
戦う人でないと組織を潰してしまうと思っている。
2.問題の先送りをしない
むしろ、先取りするようにやって欲しい。
3.評論家にならない
評論家であることは、当事者になっていないということ。与えられた権限を行使し、責任を全うする。権限の行使もしなければ責任も取らないというのが一番駄目。
4.プレッシャーを心地よく感じる
厳しい環境にあるのだから、プレッシャーを受けないとだめ。余裕のある人はプレッシャーを心地よく感じる。
5.感動を求める
「やった!」という喜び、達成感がなければならない。また、共感を得、共鳴することは大切。
6.虫の目、鳥の目の両方を持つ
人間というのは目先のことに捕らわれて、大きな視野を持つことが難しい。大空から鳥瞰する目を持つべきだ。
7.第六感を養う
物事を論理的に捉まえることも大切だが、第六感で感覚的にパッと捉まえることの大切さも知って欲しい。
◆リーダーには「人望」が大切
福沢諭吉の「學問ノスヽメ」には、「リーダーには人望が大切。人にあてにされる人間になれ。栄誉人望は求めるべきもの」と言っている。そのためにはどうするのか。第一に「相手に分かりやすく伝える訓練をせよ」。第二に「苦虫を噛み潰したような顔をするのではなく、いつも明るく振舞え」。第三に「人と人との交際が大切。交際の幅を広くあるべし。交流から有意義な成果が生まれる」とある。皆さんには是非、同書を読んでもらいたい。