人間力養成講座 第5回講義を開催しました
開催日:2010年7月26日
場所:大阪国際会議場 12階 1202会議室
テーマ:「人は、その時、何を思うのか」
講師:大竹 伸一 西日本電信電話 社長
講話内容
■経営におけるマネジメント
私自身が考える経営のマネジメントは、「ある目的のために持てる資源を最大限活用して、その実現に努力する」ことではないかと思う。目標を誤れば努力が無駄になってしまうので、まず目的をしっかりしないといけない。目的は、会社としての大きな方針の中で、的確なものを見つけることが大切である。
持てる資源を最大限活用するのは当たり前の話であり、リーダーに考えていただきたいのは、「実現に努力する」ことである。リーダーシップを発揮するということと基本的に同じことだと思うが、そのためには自分の考えを自分の言葉で的確に言えることが求められると思う。
■「5つの語る」によるリーダーシップの発揮
目的の実現に向けたリーダーシップの発揮には、①言葉で語る、②背中で語る、③数値で語る、④評価で語る、⑤権威で語る、の「5つの語る」を考えてもらいたい。
まず目的を言葉でしっかり語ること(言葉で語る)、次に率先垂範で自分がやってみせること(背中で語る)、さらに数値で部下に期待水準をはっきり示すこと(数値で語る)、部下のよいところは褒めること(評価で語る)、最後に、責任は自分でとること(権威で語る)である。
リーダーとして、言葉でどう言うか、伝えきれないところについて率先垂範をどうしたらいいか、さらに期待水準をどう明らかにするかなど、考えてもらいたい。
■リーダーの側面 ~5つの顔~
リーダーを側面から見ると、5つの顔を持つと言われている。自分の考えを言葉で語る「哲学者の顔」、目標を実現する「戦略家の顔」、部下の心の動きをつかむ「心理学者の顔」、部下を育成する「教育者の顔」、そして集団をまとめる「演出家の顔」である。
30代後半から40代は自分自身のカラーを作るときだと思う。いろいろな所で議論をすることで新しい発想、ヒントを得られることが多く、自分自身の言葉をどうしたら生み出せるのかを常に考えていることが重要だと思う。