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談論風発講座 関西の活性化 経済界講師講話を開催しました

開催日:2008年9月01日

場所:関西経済同友会 会議室(中之島センタービル 28階)

テーマ:「多様な知の集積と地域の魅力」

講師:金田 嘉行 ソニー 社友・元副社長

講話内容

◆シンガポールと日本との比較
 大変ショッキングだが、昨年シンガポールの1人あたりのGDPが日本を抜きアジア№1となった。そのシンガポールと日本(関西)を、私の独断で比較してみる。公共インフラ、企業・研究者等に対するインセンティブはシンガポールがいい。大学の質は似たようなものだが、関西は集積度がはるかに高い。文化資産と芸術は日本、特に関西が優れている。外国人の受け入れは、シンガポールは世界1~2位を争うほど色々配慮しているが、日本は駄目。人口は500万人弱で京阪神と同じぐらい。シンガポールといえば、金融、物流、サービスのイメージが強いが、実は製造業がグローバルに展開し、GDPの25%以上を占めている。日本は22%程度。私は、産業、地域の活性化は、製造業の存在を抜きには考えられないと思っている。

◆関西の活性化
 関西の活性化には、グローバルな視点とアクションが必要である。本社が東京へ移転しただけで嘆くようではいけない。ビジネスチェイン(研究から市場まで)の中のチェインの1つ、あるいは節目の1つでいいから、創造、導入すべきだ。また、外国の知識人、専門家を企業や大学、行政に積極的に誘致して、知の連携と創発を図る。彼らには、日本の科学技術や文化が魅力だが、理解には日本語が壁になるので、日本の企業や行政には、将来性ある若手研究者等が母国で日本語教育を受ける機会を作ってほしい。住みやすい住環境の提供も重要。日本の法人税が高すぎるのは問題だ。積極的に外国企業、資本の関西進出を促進すべき。1,500兆円の民間個人資産の活用も課題だ。
 何をするにも基軸は人材。エリート、リーダーの育成。知の生産性の高い1人3役位こなせる人材でなければ、欧米や中国、インドのエリート達と太刀打ちできない。そのための高い教養が必要となり、大学と産業界の連携に期待したい。そして個人でできる社会貢献を自ら行うことすなわちノーブレスオブリージが、これからの社会を変えていく上で大事なことだと思う。

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