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人間力養成講座 特別講話を開催しました

開催日:2006年6月16日

場所:関西経済同友会会議室(中之島センタービル28階)

テーマ:「人間力について」

講師:関西経済同友会 常任幹事 萩尾千里

講話内容

◆今日の好景気の実態
 現在いわれている景気回復は、リストラ、下請け整理、資産整理等、弱者の切捨てによる業績の好転であって、年間3万人の自殺者を出している現状は、好景気ではない。「経済大国」、「治安国家」、「勤勉な国民性」という日本の神話はことごとく崩れていった。
 時代の寵児としてもてはやされた実業家の中には、恵まれた環境にありながら、金儲けのみに執着し、何かを見失い、そして凋落していった者も多い。

◆明治維新から戦前、そして戦後
 幕末、西洋の植民地化政策を目の当たりにした日本人は、明治維新を迎え、列強に対抗しようとした。持ち前の勤勉さで、西洋文化を吸収し、国力を伸ばしていった。(和魂洋才)その後、国際感覚の欠如と思い上がりから、戦争へと突入していった。戦後の民主主義教育は、結果の平等を強要するものであった。そのため健全な競争原理も妨げられていった。そんな中で、戦後の日本を復興し、高度経済成長を成し遂げた諸氏の原動力となったのは、日本人の精神文化に根ざしたバネの力であった。

◆大阪の市政改革
 大阪の市長、府知事選挙の際に、同友会は公開質問状を出し、公開討論会を行った。それが内部告発のきっかけの一つになった。現在の関市長は、市政改革に本気で取り組んでいる。労組との縁切り、市営交通の完全民営化、どれも志を持って成し遂げようとしている。

◆「人間力」とは
 「人間力」とは、強い意志力(志)と人を動かす人間的魅力。必ずやり遂げようとする強い意志。人を惹きつけ、人を動かす力。現場感覚に基づいた空論ではない夢、ロマン。これらを身につけるには、短期、中長期のシナリオを必ず自分で持つことが大切である。

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