過去の活動

人間力養成講座 特別講話を開催しました

開催日:2010年2月08日

場所:関西経済同友会 会議室(中之島センタービル28階)

テーマ:「新しい時代に求められるリーダーの資質」

講師:中野 裕弓 キャリアコーチ 人事カウンセラー
元世界銀行本部マネージャー

講話内容

◆海外で求められる資質~世界銀行での経験~
 私は、日本人初の人事マネージャーという形で世界銀行にヘッドハントされた。そこはすごい競争社会。人を押しのけても自分が前に出るという姿勢が当たり前。必須なのは言葉でのコミュニケーション能力。「言わずともわかる」という以心伝心の考えは、西洋では受け入れられない。自分の言葉で発言し、伝える手間を省いてはならない。例えば、会議では質問をする。「When was that?」「What did you do then?」、それだけでも良い。小手先のことかもしれないが、海外では大切。手を挙げて発言することで、会議に参加した印象を残すことが出来る。

◆女性だからこそ求められること
 世銀など上級のマネジメント層で活躍している女性達を見ていると、面白い共通点がある。それは、ほとんどの方が結婚し、子育をして、それから社会に復帰しているということ。海外では、家族などのプライベートが充実してこそ、良い仕事が出来るというのが常識。彼女たちは、社会に復帰すると、人望に厚く、部下に信頼される上司となって出世する。女性の優しさ、母性、傷ついた心を癒す力などが、今、企業に必要とされている。それが欠乏しているために、企業はうつ病対策に頭を悩ますことになっている。

◆これからの社会のあり方
 私なりに、時代と共に変化する人間の意識の成長段階について整理してみた。1つ目は、依存型の社会。モノ・組織に依存し、個の自立はなく、人と人の力(1+1)が2より小さい。2つ目は、自立・独立型の社会。この社会では、個が自立しており、上下関係がなくフラットであり、1+1が2になる。3つ目は、ネットワーク型・相互扶助型社会。この社会は、互いに立体的に繋がっており、密に情報交換がなされる社会。違いや個性を認め合うだけでなく、活かしあう社会であり、1+1が無限大になる可能性がある。ここでは、愛、調和、平和がより身近なものとして感じられる。この世界はもう既に始まっている。

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