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人間力養成講座 第3回講義を開催しました

開催日:2008年6月10日

場所:関西経済同友会会議室(中之島センタービル 28階)

テーマ:「私の経営哲学」

講師:寺田 千代乃 アートコーポレーション 社長

講話内容

◆当社のDNA、人材育成
 会社にも社風というかDNAがある。当社では、設立当初から本社社屋のイルミネーション化、餅つき、初詣等、数々の社内イベントを恒例行事として行ってきている。この、社員一丸で何かをやろうというDNAが会社を発展させてきた。
 当社の成長は、間違いなく人の成長が支えている。仕事上のスキルも大事だが、サイバー適塾の塾生のように人間力を高め、魅力のある社員になってほしい。そのような人は、部下から見ると頼もしいし、良いロールモデルになる。

◆皆やればできる
 当社が最も厳しかったのは、92~ 93年の2年連続して会社の売上目標(280 億円)を大きく割り込んだ時。3年目に入る前に、役員が「社長、目標を下げましょう。3年連続で目標を達成できなかったら、社員は皆、本当に自信をなくしてしまう」と言ってきた。私は、支店長全員を集め、3年目は創業 20 周年なので、売上目標を300 億円にしようと言い、色々なことを話した。彼らは「やりましょう」と言ってくれた。その結果、92年からずっと続けてきた改革に継ぐ改革がやっと実を結び出したこともあるが、306億円となり目標達成できた。「皆やればできる」と自信を持ったことが大きな成果だった。

◆CS(顧客満足)とES(従業員満足)
92年にCS 推進室を設置し、顧客満足を見直す取り組みを始めた。お客様から返信される葉書は当初11~12 %だったが、最近では52~54%となっている。そのうちの91%が満足という評価を頂けるようになった。これがさらに増えるよう、現場では大変頑張ってくれている。
 社員にとっては、会社の待遇が良いに越したことはない。しかし自分たちの仕事、会社が世の中で認められ、役に立っているということがとても大事だ。お客様から返ってきた葉書(仕事の評価)は、社員にフィードバックし、それを見て、自分の仕事に対するお客様の感謝とか、喜んでいただいたとか、こういったものが自分のモチベーションを上げている。
 私は、個の単位が強い会社を作ろうと経営してきたが、経営者として感激した出来事があった。社内のCS入賞式にて140人の社員に一言ずつコメントを求めると、CS向上を常に考え実践している社員が、所属支店の売上目標、利益目標、進捗状況についても把握し、目標未達項目への決意を述べていた。社員一人ひとりの高いモチベーションが当社の強みである。

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