過去の活動

談論風発講座 安全保障 経済界講師講話を開催しました

開催日:2010年9月02日

場所:大阪国際会議場 1102会議室

テーマ:「この国のあり方」

講師:佐藤 茂雄 京阪電気鉄道株式会社 代表取締役CEO

講話内容

■懇談会座長への就任
 縁があって、新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会の座長に就任することとなった平成17年度以降の防衛計画大綱の見直しは、国家の安全保障の重要課題であり、政権交代という歴史的転換を経て、新しい政府として十分な検討を行うというものであった。懇談会9回、勉強会14回の開催を重ね、関西経済同友会の安全保障委員会の岡野委員長(当時)にもお越し頂くなどし、8月27日に、官邸において、総理に提言をお渡しした。この構想を大綱に反映してもらう努力を実施することが大切だと考えている。

■能動的に平和を構築する国家を目指して
 この懇談会での、委員の皆さんの共通認識は、グローバル化の進展による国境を越える安全保障が課題との認識。また、新興国の台頭により、パワーバランスが変化しているとの認識。この上で、これからは、日本は、自国の平和と安全と、繁栄だけではなく、能動的に、地域と世界の平和と安全、繁栄に貢献する’平和創造国家’を目指すべきであろうとの認識に達した。具体的な提言内容として、多層的な安全保障協力の促進、基盤的防衛力構想からの脱却、武器輸出三原則の緩和等を提言した。いずれにせよ、我々の狙いは、この提言によって、政府をはじめ、国民にも安全保障について大いに議論して貰うということである。

■福沢諭吉「学問のすゝめ」
 皆さんには、福沢諭吉の「学問のすゝめ」を読んで頂きたい。「独立とは自分にて自分の身を支配し他によりすがる心なきを言う。」「国と国とは同等なれども、国中の人民に独立の気力なきときは一国独立の権義を伸ぶること能わず。(中略)独立の気力なき者は国を思うこと深切ならず。」「外国に対してわが国を守らんには自由独立の気風を全国に充満せしめ(略)」気風を充満させるのは、座長の務めであると考えている。「その国を自分の身の上に引き受け、(中略)おのおのその国人たるの分を尽くさざるべからず。」是非、日本はいかにあるべきかを、皆さん自身で考えて頂きたい。

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