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談論風発講座「関西の活性化グループ」第1回講義を開催しました

開催日:2006年9月07日

場所:中之島センタービル28階 関西経済同友会会議室

テーマ:「関西の国際化-今まで、そしてこれから」

講師:帯野久美子 インターアクトジャパン 社長

講話内容

◆世界の中の日本
ヨーロッパ、中国、アメリカで見たものは、先進国はすべて同じソーシャルシステムだと信じて進む日本企業の姿であった。
 私が一番社会的にショックを受けた出来事は、95年の大和銀行ニューヨーク巨額損失事件だ。日本側は一人の被害者を出したわけでも、誰に迷惑をかけたわけでもないのに、事件として大きく扱われることに驚いていた。
 しかし、アメリカは、色々な国から誰でもが入れるが故に、基本的なルールは厳守しなければならない社会。小さな嘘でも見逃すと、ソーシャルシステム全体が壊れることを怖れている国だ。
 残念なのは、こんな大和のケースを日本の企業が学んでないこと。先進国は全部同じソーシャルシステムだと思っており、今でも異文化というものを理解していない。

◆関西の国際化
85年頃の大阪府は千人規模の国際会議を毎月やっていた。子供会議、平和会議、環境会議、講演会議。これらの会議の成果を継続できず、開くことが目的で終わったことが、結果的に税金の無駄遣いだった。
 例えば世界平和会議では、有事の際には、共同アピール出そうと決めた。今色々紛争がある時に、当時の決定通り大阪からアピールが出せていたら、大阪は平和都市として、世界にPRできたはずだ。
 関西の大きな国際化といえば、94年の関空オープンである。そして、95年のAPEC。しかし、APECという世界の舞台が大阪に来ながら、運営は全部東京パッケージであった。
 APECで大阪の、関西の国際化は終わった。あの時大阪の地元紹介記事がほとんど出なかった。次のサミットでは、この関西をもう少し世界に書かせる努力。PR努力というのをやっていかなければならない。

企業も人間も自分の故郷を大切にしていかなければ、人間のセオリーに反する。自分を育ててもらった、大阪を今でも愛しているし、これからも愛し続けていきたい。

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